乳歯のむし歯の治療はどうする?永久歯に影響があるため治しましょう
皆さんこんにちは。
はるえ東ファミリー歯科です。
乳歯のむし歯は「乳歯だから」と放置してはいけない、という話はよく耳にすることかと思います。
そのうち永久歯と生え変わるから、と乳歯のむし歯を軽視してしまうと、永久歯や顎、歯を支える骨の発育に悪影響が及ぶことがあるからです。
もしも、お子さんの乳歯にむし歯が見つかったら、治療をすることをおすすめします。
今回は、乳歯のむし歯がもたらす永久歯や顎への影響をわかりやすく解説しますので、お子さんのお口の健康を守る参考になさってください。
乳歯のむし歯も治療の対象です
ほとんどの自治体の1歳半の乳幼児健診では、歯科検診も行います。
また、保育園や幼稚園、学校などでも歯科検診を行いますが、乳歯にむし歯が見つかった場合は歯医者へ行って治療をすることが大切です。
大人のむし歯より、乳歯のむし歯のほうが進行が早いため、早めに受診してください。
乳歯のむし歯を放置すると永久歯の発育が妨げられる
乳歯のむし歯が重症化すると、永久歯の発育不全が生じることがあります。
具体的には「ターナー歯」と呼ばれるエナメル質の形成不全で、歯が白く変色したり、異常な形態を呈したりすることがあるのです。
また、生えてくる前から永久歯がむし歯になってしまうこともありますので十分注意しましょう。
永久歯の歯並びをよくするためには乳歯が必要
じつは、乳歯には永久歯が生える場所の「ガイド」の役割があります。
そのため、乳歯といえど、永久歯の生え代わりの準備ができるまではきれいな状態で残しておけるといいですね。
そのほうが、永久歯の歯並びがきれいになります。
歯質が柔らかい乳歯は、むし歯にかかりやすいだけではなく、むし歯の進行も早く、治療ができなくなるほど放置すれば抜歯をしなければなりません。
もし、むし歯が原因で乳歯を早く失ってしまうと、歯列内にすき間が生じることとなります。
歯は歯列内にすき間があると、それを埋めようと移動する特性があることはご存じでしょうか?
残った周りの歯が移動してしまうことで、永久歯が生えてくるためのスペースまで塞がってしまうことがあるのです。
そのため、いつかは生え変わる乳歯といえど、むし歯治療は必要です。
顎や歯槽骨の発育に影響がある
乳歯のむし歯が原因の痛みや、悪化して歯を喪失することによりそしゃく能力が低下すると、固い食べ物が食べにくくなります。そのため、顎の筋肉や歯を支える歯槽骨の発育が不十分になることも懸念しなければなりません。
また、しっかり噛むことで歯槽骨が刺激されて発育するのですが、永久歯は歯槽骨の中で作られるため、子どもがよく噛んで食べることはとても大切なのです。
顎の健やかな発育のために、まずは、むし歯のないきれいなお口を保ちましょう。
「噛む力」は生きていく上で大切な力です。
顎の発達だけではなく、よく噛んで食べ物を消化しやすくすることも大切ですが、近年では、噛むことと脳の衰え(認知症)との関連性も注目されています。
まとめ
このように、乳歯のむし歯を放置しても、いいことはあまりないといえます。永久歯や顎の発育のためにも、乳歯のむし歯は治療して健康なお口を作っていきましょう。
また、むし歯がある状態で永久歯が生えてしまうと、新しく生えた永久歯もむし歯になってしまいます。そのため、子どものむし歯は、できるだけ早い段階で治療を開始することが大切です。
まだ歯科検診を受けたことがないお子さんや、しばらく通院していないお子さんは「はるえ東ファミリー歯科」の定期検診を受診してください。早い段階でむし歯を発見することで、神経の治療や抜歯など、お子さんの負担になる治療を回避することもできます。